理学療法士の思考

群馬の理学療法士です。仕事、勉強、投資、趣味などなどいろいろな情報発信をしていきます。

問題点の抽出:問題点の優先度について

こんばんは。今日は久しぶりに臨床系の記事です。最近仕事術やリーダー論、管理などの記事が多くなっていますが、明日病院で勉強会を開催することもあり、それに関連するネタになっています。

 

BiNIをやり始めて、スクリーニングのパターンが一気に増え、問題の抽出方法のバリエーションが確実に増え、小さな問題点も抽出できるようになってきているように思います。特に、硬度の高い部位や神経の伸張性の評価については今まで考えていなかった部分であり、学校教育でもあまりなかったような内容になっていました。

そういった中で、今までよりも多くの問題点を抽出することで、問題点の優先度について考える場面が増えてきたようにも思います。実際介入できる時間は限られているので、どこへ介入するかというのは常に考えていく必要があり、最大限の効果を出すためには必要なことだと思います。

では、一体どこを優先するべきなのでしょうか。そしえt、どのように優先順位を決め行けばよいのでしょうか。

 

 

①重要部位を考える

まず、以前からBiNIの講習会で話がありますが、身体の中で硬度が高くなると動作に影響しやすい部位というものがあります。

(1)重要部位3つ

常に見ていく、触っていく方がよいともいわれています、足部、頸部(特に上位頸椎)、胸郭です。この3つについては質量の関係、運動軸の関係、感覚入力の関係から動作に与える影響が大きいため、優先度が高いと考えられます。

(2)球関節、球関節様の関節

自由度が高いということは、制限されることで影響が大きいということが考えられます。つまり、肩関節、股関節、環椎後頭関節、そして眼球といった自由度の高い部位については介入の優先順位が高いと考えられます。

 

②全身のアライメント、動作に影響が出やすい部位

2つ目については講習会では、特別言われていなかったので私が講習会に出て感じたことをもとに考察しているので参考までにですが。

近年BiNIのセミナーでは、アルゴリズムが作られてきており、評価の流れをある程度示してくれています。

(1)アライメント評価+引いてみる評価

正常のアライメントについては身体の非対称性を考慮しており、左右差があることを前提に考えていきます。ポイントは肩甲骨下角→右が下、腸骨稜→右が上、舟状骨載距突起→右が上というポイントを触診しつつ、評価して行きます。これを立位、片脚立位、ハーフ二―リング、座位と評価していき、姿位によって左右差の変化を見ていきます。

立位で正常、片脚立位で右が正常だが左が異常→左側にアライメントに異常をもたらす原因があると考えます。

また、左ハーフ二―リングで正常となれば、左の足部への介入の必要性があると考察できます。

立位でも二―リングでも正常で座位で異常となれば、座面からの感覚入力による影響を考え、骨盤周囲の問題を考えていく場合もあります。

また、すべてに問題があれば、より上位の問題の可能性があるため、下肢への介入より上半身の介入を優先していくことを考えることになります。

姿勢に影響を与えるということは、硬度の高い部位の中でも影響が大きいと解釈することができるのではないかと思います。

(2)上肢外転テスト+引いてみる評価

(1)の姿位別でアライメントを見るのと同時に、その姿位での上肢の外転の可動性や抵抗感について確認をしていきます。他動的に上肢を外転させることでの抵抗感が変化することを感じ取ることで評価します。

立位より座位のほうが抵抗感が少なければ、下肢の問題が少ないという考察になります。これは、硬度の高い部位の感覚が中枢神経に取り込まれることでAPAをダウンレギュレーションさせることにつながり、コアスタビリティ―が低下し、結果的に上肢の動きに影響を与えていることが推定されます。

つまり、上肢の抵抗感からAPA,コアスタビリティを評価し、動きに影響を与えやすい部位を導き出すことができるため、より優先度が高い部位を注す津することができるのではないかと考えます。

 

③原因となる組織

大まかに結合組織(関節包、筋膜など)、神経と問題になっている部位について考えたとき、BiNIの観点から問題の優先順位が導き出されます。これは、BiNIの原則からもわかりますが、治療には感覚入力を用いていくこと重要視されています。つまり、感覚神経から中枢に情報が送られるわけであり、神経の絞扼は感覚情報をゆがめる可能性があるため、神経への介入を第一に考えることが良いとされています。そのほうが効率がいいですね。

どこの神経に問題があるかを②のアライメントや上肢外転テストなどから導き出し、神経に問題があるかを評価する。そうすると、だいたい神経系と結合組織の両方に問題がある場合がありますので、その場合神経を優先的に治療していきます。また、中枢神経と末梢神経の連続性についても考慮していくことで、下肢の問題ですが、頸部のアライメントを優先する場合もあると思います。

④疼痛のある部位

治療するかどうかについては評価が必要ですが、疼痛のある部位については明らかに動作に影響を与えるため、介入し改善できるのであれば優先順位が高いです。

腰痛がある場合は、疼痛誘発テストを行い、神経絞扼か神経伸張による問題かを評価していきます。また、デルマトームやマイオトームにより髄節別の結果を評価し、影響のある髄節に介入し、変化を見ていきます。

急性痛の場合、積極的に介入することが難しい可能性があるため、注意が必要です。

 

 

まとめ

優先的に介入すべきは、質量が大きいセグメント、可動性が大きい関節、アライメントやパフォーマンスに影響が大きい部位、疼痛のある部位、結合組織より神経といったところが今回上げられました。ほかにもあると思います。

できるだけ、的確に問題を抽出することでより効率的な理学療法を提供できるのではないかと思います。他に何か考えがある方は、コメントを頂けると幸いです。